蟹座という闇

蟹座がメインに働くような人が理想を追い求めだす時に

作り出す闇があります。

その動機が純粋な優しさに満たされたものであれ、

混乱した現実から逃避するためのものであれ、

蟹座的愛情と善意が溢れる美しい心だけで作られた

空間、繋がりを求めるのです。

問題はその様な理想で地球全体を覆うことは

もちろん出来ませんし、現実的には気の合う

ごく限られた人間関係の中で理想を

実感することになります。

蟹座的理想を共有する、その限られた人間関係を

現実的に表現するとしたら「気の合う者同士のグループ」

ということになります。

これが、完全に同等の人間関係なら問題はありませんが、

このグループ感覚を縦の関係で持ち込まれた時に

犠牲を平等に背負わずに、特定の種類の人間だけに

押し付ける恐怖の蟹座的価値が暴走を始めるのです。

蟹座が無意識の根底に寝かしつけていた神話的巨人が

立ち上がってしまうのです。

この巨人は水の中で寝たまま夢を見て、

そのビジョンだけを届ける様などこかしら

お伽噺の中の存在なのですが、水の世界から

立ち上がって実際に動き出そうとするのです。

はっきり言ってそれは、幻想ですから、

仲間たち居る時にだけ共有される神であり、

ルールみたいなものなのですが、それが家庭に

持ち込まれた時にお伽噺の巨人は家庭の

支配者になります。

暴君と言っても良いかも知れません。

本来ならば、気の合う同士の気持ちが支えている

水の世界でしか生きられないはずの巨人が、

血のつながりを代用して単独で暴れ出すのです。

歴史的に蟹座的お伽噺の巨人が軍隊に

入ったと言っても良い例もあります。

それと比べれば、本当にミニチュアな巨人ですが、

より純度の高い理想を追及する結果

(正常な状態ならば育成の本能)、排他的行動を

継続していきます。

そして何よりも恐ろしいのが、蟹座的価値観を

達成するために犠牲を正義として肯定出来ることです。

これが血縁関係に持ち込まれると、普通の

人間関係以上に搾取される立場の人間が生まれます。

しかもその対象が子供であるならば不平等さを

正義で幼少期から、精神的、肉体的、金銭的に

搾取され続けるのです。

もちろん対象は、自分の子供だけでなく、

付けこみ易い親族である場合も多々あります。

蟹座は独自の理想グループを求めて、生まれ落ちた

グループから一度心理的に離れて新しいグループを作

ることに情熱を感じますから、結婚後の「家庭」・

「家族」というのは意外に危険な場所に

なり得るのです。

血の力で立ち上がったお伽噺の巨人は、

血縁関係、婚姻関係の血の消費が終わると

再び眠りに付きます。

血の消費とは、財産の消費、健康の消費、

はたまた死を迎えるまでなのか、それはその背景にある

物語次第で異なります。

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