深く傷ついた心の治し方と天王星の続きです。
上記2つの記事を前提にして
という記事に第8ハウスの例を書きましたが、
内容はそれぞれですが、全てのハウスに
同じようなことが言えます。
傷付いた心の傷をの治し方に関して何ハウスの
天王星だから~という書き方をするとかなり
安直になってしまいますから一つだけ例をあげます。
第12ハウスの天王星の場合ですが、
天王星に様々なアスペクトがあるケースなので
第12ハウスに天王星があれば、すべてこのような
パターンになるというものではありません。
そもそも立ち直れないくらいの挫折をする場合は
占星術的には月のアスペクトがハードな場合が
多い傾向にあります。
つまり客観的な事実よりも本人自身が、どのように
感じたかがとても重要です。
愛情に関して生きる前提を失うほど失望したAさんは、
生きるエネルギーの全てが身体から流れ出して
しまったように感じつつも、たまたま旅先で
通過した街の風景を頻繁に思い出すようになりました。
その意味が分からないままゾンビのように精神的には
停止したまま、ただ体だけが生きているような
感覚だったそうです。
一応真面目には暮らしてはいましたが、向上心も
なくなり仕事以外はほぼ遊んで過ごし何の展望も
期待もなくその日暮らしのような生活が続いたそうです。
そんなある日、何かの拍子に以前一度だけいった
気になる街に再び行こうと思い出かけたそうです。
その時はそれで納得して帰ってきたそうです。
そのまままた2年ほど経過して、今度はその街に
住みたいと思うようになったそうです。
それはもう完全な移住です。
何のツテも身よりも仕事もない街への移住は無謀です。
それでもAさんは両親に黙って仕事を辞め住まいを
変えて移住をする準備を始めたそうです。
就職には保証人が必要なこともあります。
それなりの企業に勤めていたAさんにとって
意味不明な動機で周囲の人たちの理解を
取りつけることは不可能に思えたそうです。
このようなプロセスが既存の土星を壊すものです。
その上で傷付いた時点で感じ取っていた
インスピレーション(天王星のイメージ)を引き込む
態勢に少しずつ入っていきます。
Aさんは誰も知らない街で住む家と当座の仕事を
確保しました。
そしてその1年後に結婚をしたそうです。
Aさんの深く傷付いた心はそれでも完全に
癒えることはありませんでしたが、その街で
暮らしながら少しずつ新しい自分を手に
入れることで、傷付く前の自分に戻るのではなく
生まれ変わるような形で癒されていったそうです。
このようなプロセスは振り返れば分かることですが
その時々で今自分がどのような流れに位置付け
られるのかは分からないものです。
第12ハウスに天王星があるAさんにとって
移住した街は魂の故郷のように感じられたそうです。
Aさんの天王星は主要な感受点とのアスペクトが多く
自分自身のインスピレーションに対して素直に
呼ばれていったのでしょう。
それはまるで黄泉の国に呼ばれて命を取り戻しに
いったようなプロセスです。
その街で想像も出来ないくらい濃密な時間を
過ごすことでAさんは生まれ変わっていきました。
天王星は公転周期が平均寿命と似ているために
先読みが出来ません。
やってみなければ分からないところがあります。
Aさんは第12ハウスの天王星でしたから
第12ハウス的環境が必要だったのでしょうし、
第1ハウス天王星であれば自分らしさを
発揮出来れば傷は癒されていくでしょう。
ですから特定の空間の意味は狭くなり
周囲の人間関係を変えることで対応出来ます。
第2ハウスであれば収入を増やすことで
何らかの葛藤を解決するでしょうし、第3ハウスに
天王星があれば学び直すために再度学校に
入学するかも知れません。
引っ越しもあるでしょう。
第9ハウスであれば留学も考えられます。
このようなことはあげれな切りがないですが、
大切なことは第8ハウスの天体が作る様々な可能性
という記事に書いてように様々な角度から
本当のイメージを引き出すことです。
そのイメージに合うものが正解です。
そのハウスによってアスペクトの働きも
変わっていきますし、このような読み方は
それまでの自分を守る個人天体側からアスペクトを
解釈するのではなく天王星側から考えます。
深く傷付くということは、それまでの自分が
壊れたということです。
脱皮して蛹になる繊細な時間が確保出来れば
新しい自分になれます。