占星術 月

ライターはwankoです。

月に付いて基本的なことを書いています。

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10天体が表す役割について ① 月

月は公転サイクルがおよそ二十八日で、占星術で

採用される天体のなかでは最も速度が早いです。

日々移ろう感情や気分などを表しています。

月は自分で発光しない代わりに太陽の光を反射します。

まり外界の印象を吸収し、自分からは発信しません。

吸収したものが一定の量までたまるとそれを放出します。

10天体にはそれぞれ「発達年齢域」というものがあり、

人間の成長の予定表のようなものだと思ってください。

月が担当するのは0歳から7才までの幼児期です。

この時期にその人の生き方の基礎的な部分が

形成されるのではないでしょうか。

月の公転速度が早く日々の気分の浮き沈みを表すと

考えると、いかにも表面的なものに見えますが、

実は月が示すものは人格の基礎でもあり、一生

なかなか変わらないものなのです。

0歳から7歳ごろまでの時期、子供は周囲の印象を

ところ構わず吸収・記憶していきます。

まだこの年齢だと物心つく前ですから、入り込んでくる

印象に対し知的な選別をすることはありません。

たまたま見たもの聞いたものをすべて記憶してしまいます。

生活に必要な基本的行動パターンなどがこの時期に

記憶され、そのつど反射的に再現されます。

個人の明晰な意識が育つのはずっとあとの事。

その前に月の年齢域があるということは、周辺環境から

吸収したパターンで構築された行動や意識の癖が、

物心ついたときにはしっかり出来上がってしまっています。

意識的な心はこの月の土台の上に育つので、自分の癖

というものは自覚できないのです。

かなり年老いても癖はオートマティックに繰り返され、

他人だけがわかるものとなっています。

月の年齢域には受けとる印象を選ぶ事ができないため、

いちばん身近な人の態度や言葉を吸収します。

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月の時代に怪しげな習慣が身に付くと、のちのち

変えていくのに大変な苦痛を伴うでしょう。

どんなに奇妙な癖であったとしても大抵の人はそれを

自然なものと見なします。

ここで言う「自然」はオートマティックなままに任せると

言うことなので、たとえそれがどんなに偏っていても

そのまま生きることになります。

この「自然体」の原始的人格は、自分が記憶し繰り返してる

パターンに類似したものを『快』とし、それ以外は『不快』

と感じてしまいます。

ここからだんだん感情反応が形成されます。

好き、嫌い、快適、喜び、怒り、悲しみなどの基礎的感情は、

この月が習い覚えた習慣的スタイルが、外界に対して

起こす反応のパターンです。

月のアスペクトは、その人の幼少期のトラウマや

母との関係など表れます。

例えば冥王星とのハードアスペクトは、幼児の心には

到底受け止めきれない深刻な印象を受けたことを示します。

そのため心が働かなくなる空白の場所があるはずです。

分離・独立を示す天王星とのハードアスペクトは、

幼少期に母親が頻繁に留守にしてひとりぼっち

だった事を表すことが多いです。

これらの原体験がのちの生き方にも様々な影響をもたらします。

母親に放置された子は、簡単には人に依存できず、自立的に

生活する力を身に付けようとするかもしれません。

世の中には「人はこうあるべき」という模範的基準が

何となくあるとして、そこから多いに逸脱する資質は

『心の傷』と見なされるでしょう。

しかしその人はそのスタイルで個人の基礎的人格が

形成されているため、傷ついた感情が再現された

ときにこそ自分らしさを感じてしまうのです。

幼少期にとても寂しい経験をした人は、その後寂しさを

覚える度に自分らしさを取り戻し逆に安心感を得たりします。

こうした月の傷は癒すべきか?という問いは

難しいものがあります

どんなに特殊な型でも『心の型』が出来てしまうと、

その人にとって居心地のいい『心の家』になってしまいます。

傾いた屋根でも、雨漏りしていても、そこには安心や

懐かしさがあるのです。

他者が傷を癒そうと『心の型』に手を入れると、『

心の家』を奪いかねません。

知性を表すのは次の発達段階の水星です。

月は知性の発達前に成長をするので、言葉にできない

感情や叫びが『月の言葉』と言えます。

考えるのではなく感じることに委ねると『月の言葉』

に共感できます。

考える前に働く半ば本能的なものなので、あらゆる出来事に

対する瞬間的リアクションになります。

場の空気を読むとか、人に対し警戒心を感じ身構えたり、

安心してリラックスする気持ちは知性でコントロール

できにくいものです。

感情に対しては感情しか説得力を持ちません。

のんびりと円満な発達をした月を持つ人は幸いです。

基本的に対人面で苦労することは少ないでしょう。

例えばお金がなくて貧しいことが不満だといつも

愚痴を言う人は、お金が不足してるから愚痴を

言うのではなく、お金が無いと言う事態をきっかけに

感情が表れるのです。

収入が五倍、十倍に増えたとしても、本人が不足を

感じたらやはり「お金が無い」と愚痴を言う癖

が出てくるでしょう。

出生図のなかで月が置かれてるサイン・ハウス、

そしてアスペクトは、その人の居心地の良い場所は

どこかを示します。

例えば風のサインで第11ハウスに月を持つ女性は、

風通しの良い対人関係を持つことが一番リラックスできます。

第5ハウス蠍座の月であれば、ひとつの趣味を黙々と

極める事になりそうです。

自分にとってどこが快適か是非確認しておきましょう。

それは人生の基地であり、個人の人生のすべてが

そこからスタートするのです。

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