私が恋愛や結婚の相性や問題について色々と
書き続けるのは、個人的に恋愛に興味関心が
強いからではありません。
様々な理由で生きる力の一部が損なわれた場合
その人を再び育て直してくれて生まれ変わるような
機会になるのは第8ハウスが示すような深い人間関係の
中でも結婚生活が最たるものだからです。
だからこそ失敗すれば死にそうになるリスクも
あるので独身が良いと思う人もいます。
自己変容のプロセスは危険なものです。
それでも相性の良いパートナーに巡り合うことは
生まれ変わる可能性を作りますし、自分一人で
そのような努力は出来ません。
コンポジットが示すように誰かと密に影響し合う
ことによって第2の人格みたいなものが生まれるから
なのですが、厳密に言えばそれは、様々な感受点に
影響を与えますからあらゆる部分が少しずつ
緩やかに、時には劇的に変化していきます。
良い相性はその人が心理的安定を得るために
放棄した自分らしさや長所を取り戻して
全人格的な自立を促します。
人は社会的な生き物ですから適応するために
自分らしさを放棄することは、少なくありません。
それどころか自分らしさを押し通すことは普通は
無理ですから、人間関係は大なり小なりマウントの
取り合いになってしまい状況の良い方に付こうとする
集団心理に飲み込まれていきます。
こうなると見た目が勝ち組だろうと負け組だろうと
本質的な意味での幸福感はほぼ同じです。
そこにあるのは優越感の差だけになります。
このような不毛な競争意識の中では絶対に救われない
人たちがいます。
生育環境や大なり小なり事件事故等のトラブルで
心にダメージを受けると不毛な競争から得られるものが
あまり役に立たなくなります。
心理的に役に立たないからと言って競争に完全に
背を向けると生きていけなくなりますが、背を
向けたことで180度反対にある世界には、このブログで
延々と書いているような空間が広がっています。
占星術を通して表現していますが、ここで書いている
世界は第12ハウス的な世界です。
何故第12ハウスかと言うと具体的には存在せずに
読んで頂いている方たちが感じ取って自分の世界に
引き付けてくれなければ存在しない世界だからです。
本当の可能性は第12ハウスで作られますから
このような状態が最も望む形です。
具体的な形になった時点でモノ化して特定の役に
しか立たなくなります。
具体的に必要なものは読んで頂いている方一人一人で
それぞれ異なります。
それは自分が手の届く範囲の中から周囲の環境や
人間関係から調達したり、借り受けることでしか
用意出来ません。
簡単に世界を移動出来る時代になったと言っても
その時々にその人に必要な空間は本当に限られたものです。
それは肉体を持っているから当然なのですが、意識は
肉体が傷付いたり病んだりしない限りそのことを
忘れています。
自分を自由だと思っています。
その自由という感覚と第12ハウスは繋がっていますから
可能性としての無限力が第12ハウスにはあります。
その可能性と心身全体を丁寧に繋ぎ合わせる場所が
第4ハウスである家庭です。
家庭運は脆弱で無防備な赤ん坊時代からある程度育つまで
運命的に決まっていますから、どうしても自分の意思で
やり直して自分の可能性を取り戻すには第8ハウスしか
ありません。
第12ハウス、第4ハウス、第8ハウスと移動する
過程で途中のハウスが関わっているのですが、そこまで
書くと長くなり過ぎるので省略しています。
生まれ変わって幸運を手に入れる場所としての第8ハウス
というタイトルにしましたが、この幸運は本来発揮
されるべきその人らしさです。