今さらながら「パラサイト 半地下の家族」を
観てきました。
公開からかなり経過した後なので映画館は
ガラガラでのんびりと観ることが出来ました。
映画自体は生きるためのリアリティと言うか
バイタリティーに溢れていて面白く見られる
要素もあったのですが、そのような明るさが
増す分だけ結末に向かっていく流れがある種の
シュールさを際立たせていきます。
安易に綺麗にまとめずに出来るだけ深く
掘り下げようとするからそのような印象になると
思うのですが、このような掘り下げ方と
日本社会の掘り下げ方を比較すると
日本社会は個人に不利益になることであっても
同調圧力がかかる間はなかなか声をあげられませんし、
それどころか積極的に同調圧力に沿った言動を
することが求められます。
同調圧力を生み出す原動力を占星術的に言えば
蟹座社会という言い方が出来ます。
蟹座社会は民主主義と折り合いが付き難いですが、
日本は民主主義国家です。
北朝鮮のように君主制ではありません。
ところが日本国民と北朝鮮の国民のキャラクターは
似ているところがあるという人がいます。
君主制という視点から考えれば、北朝鮮は
金正恩氏が支配していますが、日本は安倍晋三
内閣総理大臣を初め世襲議員を中心とした
円卓会議式の君主制?(一人ではないので
君主制という言葉がすでにおかしい)な
ところがあります。
北朝鮮と似ていたとしても一人の君主制ではなく
複数の君主制(矛盾しています。)が民主主義っぽく
なっているところかも知れません。
そのような構造が作り出す同調圧力に対して
どうにかして対応する態度が日本国民と
北朝鮮の国民が似ているのかも知れません。
韓国の人は何かを訴える時に自死を選ぶことが
ありますが、日本社会では同調圧力に押し
出されるような形で仕方なく自殺する場合があります。
森友学園の問題で財務省近畿財務局の
赤木俊夫さんの自殺の手記の件で抗議した
赤木さんの妻を昭恵夫人が笑ってスルーした
ということが問題になっていますが、
同調圧力を生み出す震源みたいな部分には
北朝鮮も韓国も日本も同じようなものが
居座っているのかも知れません。
恨むべきは何なのか考えさせる映画でした。
政治がコロナウイルスの影響の取り扱いを
間違うと安倍政権の利益に直接的に関わらない人まで
死活問題になります。
お花見はしてもしなくても個人の勝手かも
知れませんが、コロナウイルスの影響を
社会システム側が真剣に対応しないと国民は
大変なことになります。
特に自営業者は大変です。
映画パラサイトのキム一家も何とか経済問題を
解決しようとして悲劇的な結末に向かっていきます。
アカデミー作品賞ということでミーハーな
気持ちで観に行きましたが、けっこうシュールな
後味になりました。