ホロスコープを通して愛について考えるポイントは、
沢山あります。
そもそも愛と一口に言ってもその中身は多種多様な
ものが詰まっています。
大きく二つに分けるならば、能動的に愛する愛と
受動的に愛される愛があります。
受け身の天体は、金星や月です。
金星は、海王星との関係も重要です。
能動的に愛する場合は火星や太陽を考えますが、
虐待や何かしら生き辛い状況を何とか切り開くような
場合は水星の働きも愛でしょうし、逆転を狙うのであれば
冥王星があるハウスや冥王星が関わる天体も愛として
考えられる場合もあるでしょう。
それまでの自分を変えていくような生まれ変わる
ような愛はパートナーとの相性や第8ハウスの
生かし方に愛を感じるでしょう。
相性と言ってもどのような部分を重視するかで
様々なポイントがあります。
全てのポイントの相性が良いということは
絶対にあり得ませんから、相性に関しても
そこに選択があります。
選択の自由が重荷になる場合は、第8ハウスの星座を
通して愛が育ち易い環境を想像することも出来ます。
第8ハウスが蠍座であればとことん濃い関係を
求めるでしょうし、第8ハウスが双子座であれば
濃い関係性に拒否感を抱くでしょう。
どのような愛の環境がその人に適しているかと
どのような愛を求めているかは、異なります。
第8ハウスが山羊座の女性の太陽が第12ハウスに
あれば自分の愛が育ち易い環境とパートナーに
求める性質が相反する可能性がありますが、
それらをどのように両立されるかが愛です。
それぞれを別々に考えている間は欲望です。
これは他の愛のポイントに関しても同じです。
小惑星のセレスが牡羊座なのに月星座が蠍座の
場合もどこかに落としどころを見付ける必要が
あるでしょう。
占星術で読み取れるポイントには全て愛の
要素があります。
第2ハウスはお金や才能ですから愛とは関係が
無いように思われる人もいるかも知れませんが、
個人レベルでは、自分の価値に対する感じ方についても
考えますし、愛情問題で言えば達成のハウスになるのが
第2ハウスです。
二人の愛がどのような結果を得るのかは第2ハウスで
考えます。
切りがないのでこの辺りで止めますが、様々な天体や
感受点を自分なりにまとめるポイントに愛はあります。
そこにはその時々のトランジットの影響や相手がいれば
お互いのホロスコープの影響もあります。
何よりもそれぞれの愛のまとめ方の背景には
両親を始めとする育った環境の影響もあります。
そう言った意味では、愛はとてもクリエイティブな
表現になりますから正解を探すと自滅します。
未来を見ながら創り上げていくわけですが、
現実的な成果に結び付くことも重要です。
愛にとって第12ハウスは、第4ハウスであることも
興味深い面があります。
第4ハウスは実家とも言えますが、自分が作る
家庭でもあります。
愛の意味を変えたければ愛が生まれる環境を
自分で作って結婚生活(第8ハウス)を送ることも
大切かも知れません。
第8ハウスは、恋愛(第5ハウス)からの4番目の
ハウスですから、そう言った意味でも第4ハウス
(家庭)を意味します。
このような対比にも親から与えられた愛と自分が
能動的に愛する愛の違いがあります。
愛し愛されることで愛のダイナミズムは生まれますから
両面を意識してみると様々な発見があるでしょう。
愛の要素がバラバラに働けばどのような部分であっても
欲望になりますから、出来るだけ調和するような
働きかけをすると愛は浮かび上がってきます。
個人のホロスコープのそれぞれの要素をバラバラに
読むと矛盾している部分も多々ありますが、
それぞれの意味のフォローし合える部分を
拾い出すことは出来ます。
そうやって浮かび上がってくるデザインが
その人の愛だという言い方も出来ます。