例えば、現在の進行の新月のテーマがサビアン度数天秤座26度
だとします。
このサビアンの名前は、「互いに入れかわる鷹と大きな白い鳩」
と言うものです。
サビアン名は、読んだだけでは、「?」と感じるものが多いですが、
鷹を意思の力、鳩を知性と見立てて、これらが様々な作用で
入れかわることを表しています。
意志力だけでは、限界がありますし、知性だけでは、机上の空論に
なります。
このサビアン度数は、一見対立しているかのような両者を上手く
入れ替えることで、新しい活力にしていくことにダイナミズムが
あります。
バラバラになってしまった知性では、良い判断は出来ませんが、
それに何らかの圧力をかけて意志力になれば、実行力になります。
何らかの圧力というものは、本人自身にとっては、プレッシャー
だったりすることが多いのですが、このサビアン度数の醍醐味は、
自分自身で自分に圧力(圧縮運動)をかけた時に生まれます。
どのようなサビアン度数でも良い方向に持っていくコツみたいな
ものがあります。
そうでなくても占いの結果は、現状に対して、そのまま適用して
良いものではありません。
占星術であれば、ホロスコープの影響を現実とどう繋ぐかという
工夫が必要になります。
このような進行の新月のテーマを生きている時に、進行の月が
第7ハウス(第7ハウスから第12ハウスは、第12ハウスであっても
社会的な運勢)にある場合は、能動的に自分自身に圧力をかけていく
姿勢とプレッシャーに晒されてストレスを感じる状態と選択することが
出来ます。
それまで第6ハウスを生きているのですから、ある意味で、閉ざされた
領域で選択の自由がなかったように感じるかも知れませんが、当然、
社会には、様々な選択肢がありますから、自分自身に有利なものを
選択する姿勢が必要になります。
現実的な意味では、第1ハウスから第6ハウスにも選択肢がない
わけでは、ありませんが、生きる方向性みたいなものは、かなり周囲の
環境に決められてしまっています。
ですから、このような進行の新月のテーマの時に進行の月が第7ハウスに
ある場合は、受け身になって試練と感じるのではなく、発展していく
ために意志力の鷹になるべきなのか、行動力だけで突破出来ない場合は、
知性の鳩になるべきなのか、自由自在に自分自身を変化させながら、
発展していくための目標だと考えるべきかも知れません。
もし、自分自身にとって良い選択が何か分からない場合は、現在の進行の
新月のテーマが終わって、次のテーマを迎える時により良い感じになる
目標を選択すれば、大きな後悔は、少ないと思います。
例えば、次の進行の新月のテーマが第4ハウスにあるならば、家族や
家庭、疑似家族みたいな仲間も良いかも知れませんが、そういった
要素が報われるものを目標に選択すると、後悔が少ないでしょう。
ですから、一つ一つの進行の月(ここは、月)のテーマだけに全力を
吐き出すのではなく、次の進行の新月(ここは、新月)のテーマを
1本筋を通しておくと、どれくらいの努力が必要なのか判断が
し易いかも知れません。
自分自身が辿り着きたい場所(心理的な光景)は、何処なのか
分からないまま全力疾走するとスタミナ切れを起こしてしまう
可能性が高くなります。