隠者の逆位置が示す、不思議な旅館での体験(幽霊タロット)

隠者の逆位置が示す、不思議な旅館での体験

ある夏、私たち姉妹は、母親や親戚とともに海の近くの旅館に泊まりました。私たちはまだ小学生で、親戚の子供たちも同じくらいの年齢でした。その夜、子供たちだけで部屋に寝かされ、大人たちは別の部屋で宴会をしていたようです。けれど、子供たちだけで寝るわけもなく、布団の中でひそひそと話したり、笑い合ったりしていました。

夜が更ける中、私たちの部屋の襖がそっと開く音がしました。大人が様子を見に来たのかと思い、慌てて寝たふりをしました。しかし、その「誰か」はしばらく部屋の中に佇み、また静かに出て行ったのです。その後も、同じことが何度か繰り返されました。大人たちが私たちの様子を確認しているのだろうと思っていました。

ところが翌朝、母親に「昨日、何度も部屋に様子を見に来てたよね?」と聞いたところ、母親は驚いた顔で「誰も行ってないよ」と言うのです。他の大人たちも同じ答えでした。では、あの夜、私たちの部屋を何度も訪れていたのは誰だったのでしょうか?

さらに奇妙な出来事がありました。その日の朝、旅館の人から「今日は海に入れません」と言われました。理由を聞くと、旅館のすぐ近くの海で男性の水死体が見つかったのだそうです。その瞬間、私は「もしかして…」と思いました。夜中に私たちの部屋に訪れていた“誰か”が、この男性だったのではないかと。

この出来事に対して、私はタロットカードを引いてみました。すると「隠者の逆位置」が出たのです。

隠者の逆位置が示すもの

隠者のカードは、知恵・内省・探求を意味するカードですが、逆位置では「迷子になった魂」「未解決の謎」「隠されたメッセージ」を示唆します。この出来事を考えると、あの夜の出来事は、まさに隠者の逆位置の象徴だったのかもしれません。

隠者の逆位置は、しばしば“見えない存在”や“道を失った魂”を意味すると言われます。海で亡くなった男性は、自分がまだ生者であると錯覚し、何かを求めて私たちの部屋を訪れていたのかもしれません。あるいは、彼が何かを伝えたかったのかもしれません。

私たちの生活の中でも、説明のつかない不思議な出来事に出くわすことがあります。そんな時、タロットが示すメッセージを受け取ることで、見えない世界のヒントを得ることができるのかもしれません。

もしあなたが、理解できない不思議な体験をしたことがあるなら、その出来事にはどんなメッセージが込められているのか、考えてみるのもいいかもしれません。

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