引き寄せの法則と第12ハウス:成長への欲望と内的統合の旅

引き寄せの法則と第12ハウス:成長と欲望の意義

願いを叶えることは、私たち自身の成長を促すための重要なプロセスです。
どんな願いであれ、その背後には私たちを内的に成熟させるための試練や学びが潜んでいます。たとえ願いが一見自己中心的に見えたとしても、それを通じて得られる経験が意識を発展させるきっかけとなるのです。成長は、混乱や矛盾を経て初めて起こるものですから、自己中心的な願いが一時的に現れること自体は自然なことといえるでしょう。

ただし、自己中心的であることが「良い」という意味ではありません。ホロスコープにおいて、第1ハウスから第10ハウスまでのプロセスを見るとわかるように、私たちの成長には「自分自身に焦点を当てる段階」も含まれています。そして、どんな目標であっても、そこには少なからず自己中心的な要素が含まれているものです。占星術の12ハウスで考えれば、「12分の1の自己中心性」があるといっても過言ではありません。

成長には「真っ直ぐな意識」が不可欠

願いを叶えるには、取りあえず一つの目標に対して真っ直ぐ向き合うことが必要です。目標に向けて全力で進む中で、私たちは自己の限界や新たな可能性を知り、成長していきます。もし「欲望」や「目標」を持たない場合、私たちの意識は広大な無意識の世界に飲み込まれ、迷子になってしまう危険性があります。

分裂病的な傾向を持つ人々の多くは、この「個人的な欲望」を持つことが困難です。これは一見潔癖な在り方に思えるかもしれませんが、実際には「自分自身を統合するための糧」が不足している状態といえます。欲望が持てないと、無意識の中で発生する無数のイメージやビジョンが制御不能な洪水となり、内面の世界が破綻してしまいます。

欲望の不在と分裂の苦悩

欲望が欠如していると、自分を統合する基盤を持つことができず、心の中では次々と別のキャラクターが現れては消えるような状態に陥ります。この状態を外から見れば、「人格が次々と変わっている」ように見えることもあるでしょう。しかし、本人にとっては自分の心が分裂してしまい、安定を失う苦しい状況です。

このような分裂状態は、意識の深い部分で「自分自身の内面世界」をスキャンしている段階ともいえます。そのため、この状態を無理に「解決」しようとして頭で考え続けることは、かえって逆効果になります。むしろ、考えることを一度止め、自分の感覚に身を委ねることが必要です。思考を手放すことで初めて、自分の本質的な「地面」に触れることができるのです。

第12ハウスと「落下」の経験

第12ハウスに関連する無意識の領域では、私たちはしばしば「落ちていく」ような感覚を抱きます。これは地に足がつかず、宙に浮いたような不安定な状態を象徴しています。この期間には、重力が働かないような感覚があり、自分の存在そのものが希薄になったり、死の恐怖を感じることさえあるかもしれません。この経験が、時に不安発作やパニック障害といった形で現れることもあります。

それでも、この「落下」の感覚を受け入れ、考えることを止め、ただ感じることで、私たちは本当の自分に出会うことができるのです。この「本当の自分」が、私たちを支える地面そのものです。言い換えれば、第12ハウスは無意識の暗闇を旅する過程であり、その先には確固たる自己が存在していることを示しています。

考える自分とは何者か?

ここで一つの問いが浮かびます。「考えている自分」とは、一体何者なのでしょうか?それは本当の自分でしょうか?あるいは、それはただの「思考の産物」にすぎないのでしょうか?
この問いを深く探求することが、第12ハウスの象徴する「真の自己」と向き合う鍵となります。そしてその先には、自分自身を統合し、さらなる成長を遂げるための新たな視野が開かれているのです。

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