占星術を知っている人は、第12ハウスに個人天体が
あるとあまり良い気分がしないかも知れません。
ましてや太陽が第12ハウスにあると現実的な自我に
関する押し出しが弱くなりそうで自分自身のエゴを
通せないような気がします。
実際にそのような側面があるでしょう。
第12ハウスの基本星座は、魚座ですから芸術的な
センス自体はあると言えます。
第12ハウスですから普通に暮らしていたら日常生活の中で
見過ごしてしまい易いようなことを拾い上げる事ができます。
そのようなことを丁寧に表現していけばアートになります。
その拾い上げたものが第12ハウスの深い部分、多くの人の
無意識に通じるようなことであれば共感する人は、多いでしょう。
もちろん無意識から拾い上げたことを形にする能力は、必要です。
第12ハウスの太陽(自我)が向かう精神世界や無意識は、
その人にとって理想ですが、そのような理想はなかなか
叶わないのが世の中です。
それは、それぞれの人が様々な理想を持っているからであって
決してネガティブな意味ではありません。
誰かが思い描く理想に共感する人は必ず存在しますから
そのような思いを形にして伝えることが必要です。
第12ハウスに太陽がある人が共感する多くの人に
芸術的表現を通して作品やメッセージを伝えるには
その自我が社会から求められることが支えやエネルギーになります。
聴衆や見て楽しんでくれる人や考えてくれる人と相互作用的に
支え合うことで第12ハウスという見えない世界、精神世界、
無意識から立ち上がって来るアーティストです。
自分自身のエゴだけでアーティストとして成り立つのではなく
観てくれる人、聴いてくれる人に引き出されたイメージとの
相互作用を体現するのです。
これをアスペクトで言えば、太陽とバーテックスのトラインです。
その人の芸術的表現や芸術性を求める人たちの前に立つことで
第12ハウスに太陽があるとは思えない力強い存在になります。
あくまでも相互作用の働きでアーティストとして大きくなって
いきますから観てくれる人たち、聴いてくれる人たちの存在を
実感出来るスタイルが良いでしょう。