月の持つ美しさは金星のような美醜の区別の
付くものではなく生命の輝きです。
基本的に若さが美しく描かれるのは
生命の発露があるからです。
占星術的にも説明は出来ますが、10代後半に
発せられる生命の輝きは特別なものがあります。
恐ろしく現実的な表現をすれば健康的な美ですが、
そのような月の美しさが第12ハウスにあることで
全てが幻想になります。
手が届かないものになります。
このような美を現実に探そうとすると、場合に
よっては猟奇的にすらなります。
美は皮膚の下にはありません。
第12ハウスという空間を限りなく鈍重に捉えて
踏み込んでいくと死と隣接するような場所に
美があるように思うかも知れませんが、
第12ハウスの美は身体を通して魂の輝きが
こぼれ出したものです。
木漏れ日のようであり、影絵のようであり
星の瞬きのようでもあります。
光のプリズム、淡く輝きながら陽だまりの中で
陽気に転がる空気の玉のようでもあります。
その人の美しさはその魂にあります。
美しい魂とそうでない魂があるという意味ではなく
その時々の気持ちがフィルターになって
美しさの透過率を変えてしまうのです。
これらの輝きの源は様々な存在の魂ですから
年齢や身体の状況に関わりなく輝きを
発することは可能になります。
もちろん、身体のコンディションが良い方が
理解し易い美しさが表現されますが、美しさの
源は魂です。
魂が活発に動くことで身体をその輝きが
駆け巡っている状態です。
このような美しさはこの世のものでは
ありませんから、長時間固定するどころか、
瞬間的にしか留まることが出来ません。
それでもそのような輝きに気が付いた人は、
何とかそれを再現したいと思います。
似たような表現を探したいと思います。
虐待等についての記事も書いていますが、
その本当の癒しは美しくなることです。
沢山のものが損なわれたかも知れませんが、
魂までは奪うことは出来ません。
そもそもが現実は多くのものが損なわれ続けています。
そこだけを見ればどこにも救いはなく絶望的な
状況はどこまでも連続します。
そのような現実の中で何か学ぶ価値があるとすれば
美しさについてです。
求める価値は美しさです。
これをあの世は美しいと考えて死んでしまえば
試行錯誤は出来なくなります。
その人自身が求める美の試行錯誤は
不可能になるのです。
その人の魂が輝けないような間違ったやり方で
美をデコレーションしても、死後辿り着く世界は
そのような虚飾のない素のままの美に相応しい世界です。
誤解がないように書きますが、例えば化粧です。
結論から言えば化粧は正しい美です。
純粋に自分の美しさを引き出したいという動機であれば
それが刻まれます。
かなり現実よりになってきたので、元に戻しますが
魂が本質的に求める美しさをそのまま現実の中に
見出すことはなかなか困難です。
瞬間的にはけっこう存在しますが、まるで錯覚だった
ように思えるくらい儚いものです。
現実の中で本当に魂が欲するものである美を
求めるためには、どうしても意思が必要になります。
クリエイティブな取り組みです。
感じ取ったものの10分の1しか表現出来なくても
生きて頑張っていれば次があります。
自分の欲する美しさを求めずに世界を彷徨う様は
浮遊する霊と何も変わりません。
美しさは単なる美容的なものばかりではなく
ルールや数式のようなものにも宿ります。
スポーツでも勝利だけではなくファンタジスタ
という表現もあります。
自分自身の魂が本当に求めている美しさにアプローチ
することが許されているのはこの世だけです。
何を持ち帰るのかは自分自身が決められます。
美しさを感動という言葉に置き替えても
通じる部分はありますが、美しさという言葉の方が
全てを包括しているかも知れません。
ここ最近、救済というテーマでこのブログを
統一していこうと思っていましたが、何だか
それだけでは面白くありません。
それぞれの人が自分の美しいと思えるものと
出会える、結ばれる、創り出していくような
そんな感動がなければモチベーションも
上がらないのではないでしょうか。
美しさは愛や豊かさも含みます。
「12ハウスの月に学ぶ美しさを追い求める
生き方について」という記事タイトルですが、
第1ハウスに太陽サインがあれば、
本能的に感じた美しさに飛び込んでいけば
良いですし、
第2ハウスに太陽サインがあれば、
美しいものを手に入れるために稼げばよいでしょう。
第3ハウスに太陽サインがあれば、
美しいコミュニケーションスタイルについて
考えるかも知れません。
第4ハウスに太陽サインがあれば、
美しい家族像や環境を求めるでしょう。
第5ハウスに太陽サインがあれば、
クリエイティブな表現の中に感動の再現を
求めるでしょうし、それしかないかも知れません。
美しい恋愛を求め続けることには様々な
制約があります。
もちろん乗り越える価値はあるでしょう。
第6ハウスに太陽サインがあれば、
仕事の流儀に様式美を思い描くかも知れません。
第7ハウスに太陽サインがあれば、
華やかな社交を望むかも知れません。
第8ハウスに太陽サインがあれば、
深い結び付きの中にどっしりとした美しさを
構築しようと奮闘するかも知れません。
第9ハウスに太陽サインがあれば、
自分好みの思想や哲学の中に美しさ
見出すかも知れません。
そのようなものに客観性を持ちこんでも
野暮でしょう。
第10ハウスに太陽サインがあれば、
役に立つ事業を思い描くかも知れません。
プライドも美しさの発露です。
第11ハウスに太陽サインがあれば、
思い描く理想そのものに美しさを
感じているでしょう。
第12ハウスに太陽サインがあれば、
芸術を通して美しさに腕を伸ばすでしょう。