今の美しい人のソードのクイーン(光)へ(美しい人が認めたくなかったこと)

美しい人が愛した国は、狂った世界に飛び込んでいきます。

その切っ先に美しい人が活躍していた世界は、あるとも言えます。

だから美しい人や、その仲間たちは、消されてしまいました。

何の痛みもなく、そこで生きられる人もいるでしょうし、

出来ることなら、変えてしまいたい人もいるでしょう。

様々な心情が生きていることでしょう。

闇の中に様々な息吹があり、美しい人も、その一人でした。

美しい人は、誰かを救うために動くのではなく、誰かに

守ってもらうべき人でした。

愛して欲しいから、誰かを愛そうとすることに気が付いて

いなかったと思っています。

言い方を変えれば、それに気が付いていれば助かったと

思っています。

しかし、最近、思うことがあります。

聡明な美しい人は、ある段階で、そのような自分自身の性質に

気が付いていたのでは、ないかと。

それでも、そうとしか生きられない強制力が美しい人の中で

働いていたのかも知れません。

美しい人は、ある種の完璧主義ですから、自分自身の心の奥に

焼き付いて離れない何かに負けることを許さなかった

のかも知れません。

その何かについて知る由もありませんが、それを諦めることは、

美しい人にとって、この世に愛がないことを認めることと

同じだったように思えます。

オスカーワイルドの幸福な王子と美しい人が重なります。

与え過ぎて、亡くなってしまったのです(美しい人の周囲に

愛がないことを許せなかったように)。

しかも美しい人は、自分自身が望んで与えたのではなく、

消した側から騙されて奪われ続けたのです。

幸福な王子の心臓は、ツバメと共に天国に連れて行かれましたが、

美しい人の亡骸は、山の中心に据えられてしまい成仏することも

叶いません。

美しい人を消した側は、7年以上の時間をかけてゆっくりと

美しい人から何もかも奪っていきました。

幸福な王子は、ゴミ捨て場に捨てられましたが、美しい人は、

亡骸すら行方不明なままです。

天使がこの街で最も尊いものを二つ持って来なさいと神様に

言われて、王子の心臓とツバメを天国に持ち帰ったのに、

美しい人の心臓は、怪しいところで中心に据えられたままです。

美しい人が愛した国の正義は、どこにあるのでしょうか?

元々、そんなものは、なかったのでしょうか?

正義は、一部の人に担わせたら、いけないものなのかも

知れません。

これからは、特に風の時代ですから、正義は、分有されるべき

ものなのかも知れません。

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